SSブログ

宇都宮陸軍航空廠線(うつのみや りくぐん こうくう しょうせん) [宇都宮]

JR宝積寺駅です
今回は此処が出発点です
1.jpg

前方をよく見てください
左側に線路が切れているところがあります
これは最近のものですが、左に伸びていく道があります
2.jpg

此処がそのポイントです
3.jpg

踏切辺りから左に平行して道があります
昔は此処には線路が引かれていました
4.jpg

この線路は宇都宮陸軍航空廠線(うつのみや りくぐん こうくう しょうせん)と言うそうです
かつて東北本線宝積寺駅と旧清原村に存在した路線で陸軍宇都宮飛行場および陸軍航空支廠を結んでいた軍用線です
本来ならば宇都宮駅から直接清原まで結ぶ線路を引きたかったようですが、鬼怒川があり鉄橋を掛けるのに費用がかかり断念したようです
主に航空隊への物資、工員兵員の輸送を目的としていそうです
5.jpg

宇都宮は1907年(明治40年)、帝国陸軍第14師団が宇都宮(旧河内郡国本村)に」師団本部を設置されるや軍都として発展し、急激に軍需物資の集積量が増えました
当時戦局の変化によりも本土内陸部への飛行場建設が必要となり、急遽陸軍主導で清原村の用地買収をしたそうです
6.jpg

線路跡は現在も付近住民からは「線路道」「汽車道」の愛称で呼ばれその線路跡のほとんどが道路として転用されています
7.jpg

宇都宮陸軍飛行場跡
昭和19年9月宇都宮陸軍飛行場学校の創立に伴い、この地、清原台に、昭和20年8月の終戦時まで、学校、材料廠、航空廠、教導飛行師団などの諸施設、機関があり、多くの若人が巣立ち、空の防人として殉じた
この碑は、昭和17年7月21日当飛行場において実施された落下傘部隊による特殊演習時の行幸を記念して、ここより北100mに建てられたものであるが、昭和59年地域再開発にともない出身関係者の協力によりこの地に移設されたものである
8.jpg

9.jpg

そして此処が唯一残っている、宇都宮陸軍航空廠線の鐺山駅跡です
10.jpg

結構大きな駅です
駅の屋根の柱跡もあります
11.jpg

こちらは駅舎の跡だと思います
12.jpg

駅の土台です
コンクリート手前に列車が停車しました
13.jpg

1942年(昭和17年) 敷設工事開始
1943年には工員輸送のためガソリン動力2両、運転士2名、車掌2名により、宝積寺 - 鐺山間で朝夕各1往復の旅客列車の運転を開始した
工員の増加に伴い、蒸気機関車牽引の客車列車も運転できるよう1944年11月に鐺山駅構内に客車留置線が設けられた
1945年(昭和20年)11月1日 廃止
路線の長さ 宝積寺駅‐鐺山駅間 約11キロ
軌道長   1069ミリ
途中駅   なし   始点終点のみ
すべて非電化の路線であるため線路跡には架線柱は存在しない